[BST-G89TM][BST-G89TMU]

「柱、はり耐力比」の出力について

 
本文は BST-G89TM の納品時の説明書類の中に添付しているものです。
1. 「柱、はり耐力比」はX、Y方向ごとに、地上階の構造にS造が含まれている場合にのみ処理し、出力されます。
従って、地上階が S造、 S造+RC造、 S造+SRC造 または S造+RC造+SRC造 の場合にのみ出力されます。
2. K(剛性計算)でのルート判定が「ルート1」の場合、「柱、はり耐力比」は出力されません。
3. 使用鋼材が旧JIS鋼材の場合、「柱、はり耐力比」は出力されません。

変更(2004年6月5日)
2004年6月5日以降、旧JIS鋼材でも出力されるようになりました。
(「柱、はり耐力比」の出力は、新JIS鋼材だけでなく旧JIS鋼材でも出力されるようになりました。 これで 1 および 2 に示す範囲内で、3.1 の条件を満たせば「柱、はり耐力比」は出力されます)
3.1 「柱、はり耐力比」は、上記1,2,3がM(断面設計)での入力項目 [49]出力省略指定 で「5.5 柱,はり耐力比」が「出力する」となっていれば出力され、「出力しない」となっていれば出力されません。
つまり、最終的に出力するかしないかは、M(断面設計)での入力項目 [49]出力省略指定 での入力指定によります。
4. 地震時用の支点が設定されている節点には、その節点の上部柱の柱脚、と下部柱の柱頭の Mp には、強制的に 9999 が代入されます。
従って、柱の Mp として 9999 が出力されているとき、その節点は地震時用として何らかの支点条件が設定されていることになります。
5. また、地震時用の支点が設定されている節点はそこが建物の中間階であっても、その節点においては最下層と同じ処理となります。
6. 節点上部に柱が無い場合、節点下部に柱が無い場合、節点左部にはりが無い場合、節点右部にはりが無い場合は、それぞれの位置における部材端部の Mp は 0 と表示されます。
7. 節点の上部または下部もしくはその両方が 0 または 9999 の場合は、その節点は「柱、はり耐力比」の判定対象外とし、判定結果として「--」を出力します。
8. それ以外の状態の節点は、上部柱および下部柱の Mp の合計と、左右はりの Mp の合計を比較し、柱の Mp の合計がはりの Mp の合計の 1.5 倍もしくはそれ以上であることを確認し、そうであれば判定結果として「OK」を、そうでなければ「NG」を出力します。
9. なお、計算結果の出力中で、U は節点上部柱の柱脚の Mp を、D は節点下部柱の柱頭の Mp を、L は節点左側はりの右端の Mp を、R は節点右側はりの左端の Mp を表します。
10. また C/G は、柱の Mp の合計を C 、はりの Mp の合計を G とした時の C/G の計算結果を表します(上記 7.での説明参照)。
11. 「柱、はり耐力比」が何を意味するかに付きましては、「冷間成形角形鋼管設計・施工マニュアル」(日本建築センター)の 29ページ(その他)を参照してください。